福井大学医学部

お知らせ医学部1年生がB型肝炎の患者さんによる「患者講義」を受講しました

B型肝炎被害者の会から講師を招き、医学科、看護学科1年生 約170名を対象に「患者講義」を松岡キャンパスで6月30日に実施しました。

集団予防接種の注射器使い回しによるB型肝炎ウイルスの感染は、戦後、1988年まで行われていた注射器の使い回しにより、複数の子供に引き起こされました。さらに、感染した女性が成人になり、母子感染によって被害が拡大しました。

初めに、患者さんから、感染していることがわかった経緯やその後の治療や家庭生活、職場から受けた辛い経験など、実体験の話しを聞きました。この後、「医者に励まされた経験、傷つけられた経験はあるのでしょうか」と質問が出て、「患者の受け取り方はそれぞれですが、他の患者さんに対してと少し接し方が違うと、傷つくこともあります。ささいなことでも、気をつけていただければと思います」との回答がありました。

続いて、全国B型肝炎訴訟北陸弁護団の石井 翔大弁護士が肝炎患者を取り巻く現状について説明、「肝炎の正しい知識と患者さんの心の痛みを理解してほしい」と強調しました。学生は、「患者さんの生の声を1年生の段階で聞けたことはとても貴重な経験です」と話し、その患者さんにしかわからない痛みや苦しさ、病気への不安など、心の声を直接聞き、患者さんに寄り添うことの大切さを学びとりました。

肝炎患者の現状について説明する石井 翔大弁護士