福井大学医学部

内科学(2)

新入医局員の声

高久 直子(2021年度入局)

月はいつもそこにある

光陰矢の如し

ことわざにもあるように日々というのは気がつくといつの間にか過ぎ去ります。しかし場所、時代、環境、人が変わっても月はいつもそこにあります。歳を重ねるにつれ時の流れが非常に速く感じるようになってきました。ということで、自分が医師免許を取得してから3 年が過ぎ、4 年目になってしまうことに驚きを抱いています。2021 年度に後期研修の分野として脳神経内科を選択し、福井大学の第二内科に入局しました。そこから初めて出会う疾患や未だ病態の確立されていない疾患などさまざまな勉強をする機会に恵まれ、問診と身体所見の大切さを改めて感じ、気がつくと1 年が過ぎていました。幸いなことに脳神経内科に興味を持って2022 年度から仲間に加わってくれた後輩たちがいて襟を正す思いです。

一般内科として幅の広さ、面白さ

2022 年4 月より大学病院から杉田玄白記念公立小浜病院に異動することになりました。医師になってから3 年間、ずっと大学病院で勤務していたこともあり、外に出ることの不安もありましたが楽しみでもありました。実際に小浜病院での診療は大学病院とは気色が違い、心不全や糖尿病性ケトアシドーシス、膠原病、悪性腫瘍の緩和などいままでの3 年間で診断はしても実際に治療していなかった病態を自分自身がみていく必要があります。過去の自分が勉強してまとめていたことがようやく役に立ったり、わからないことを同じ内科の先生方に教えていただいて実践したり、他医師との距離も近く非常に心強いなと思う日々です。過去の自分に助けられたこともあり、その時にできることを精一杯やっていくことが将来の助けになると感じています。少しずつ内科専門医試験の足音も近づいており、焦ることもありますが着実な一歩を歩めるよう研鑽を積んでいきたいです。
市中病院に出て、また超高齢社会を迎えている地域で働いて感じることは、アドバンス・ケア・プランニングと一般的に呼ばれている部分の重要さです。この地で勤務している間に多様な家族、職種と関わる中で学んでいけたらと思います。

菅田 亮太郎(2020年度入局)

多くを学んだ一年

医師としての力量を試される

2020 年4 月に第二内科・消化器内科に入局し、一年が経ちました。半年間を大学病院で、残り半年間を福井勝山総合病院で勉強させていただきました。大学病院では、最新の知見をもとに診療を行い、時には論文や医学雑誌を読み漁り治療に反映させ、忙しくも充実した日々を送らせていただきました。一方、勝山での診療内容はがらりと変わり、一般内科から消化器内科の専門領域まで診療の幅は広く、また年齢層や体力の違いから検査や治療内容を患者さんに合わせてそれぞれ検討しなければなりません。医療資源や人員も限られておりどこまで診療を行うかの判断が必要とされ、自分の医師としての力量が試される有意義な半年間を送らせていただきました。今年4 月からは大学病院に異動となり、また新鮮な気持ちで多忙な日々を送っております。

同じ空間を共有する重要性

さて話は変わりますが、この一年は世の中が大きく変化しました。人に会うことはもちろん、家から出ることも憚られるようになりました。このような事態になることをだれが予想できたことでしょうか。新しい生活様式が求められるようになり、私はオンライン飲み会なるものを初めて経験しました。おのおの好きな場所で、好きな飲み物、食事やおつまみを用意し、カメラとモニターを設置して、画面に映し出される家族や友人を眺め話しながらお酒を飲むというものです。このご時世に、何の心配もなく飲み会ができることは素晴らしいことですが、何となく物足りない感じがしました。人と人とが同じ空間を共有して接することの重要性を改めて感じました。早く今までの日常が戻ってくることを祈るばかりです。
話はそれましたが、これからも福井の医療に貢献できるよう日々精進してまいります。今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

木村 剛徳(2020年度入局)

はじめの一歩のその先へ

消化器内科としてのはじめの一歩

2020 年4 月に第二内科・消化器内科に入局いたしました。昨年度は消化器内科としての1 年目、入院主治医としての経験、外勤先の外来業務、内視鏡検査などの検査や手技、Common Disease から消化器癌までさまざまな領域の治療・管理、挙げればキリがないほどの経験をして、その度自分の未熟さを痛感させられる毎日でした。まだまだ未熟な部分が多く、できることも限られておりますが、それでも自分の行った検査や治療が患者さんの生活を支える一助になっていることも実感できたのもまた事実です。この経験が今後の自分の医者人生の糧となり、また支えになると信じてこれからも精進・経験を重ねていこうと考えております。

新天地でさらなる研鑽を

消化器内科として2 年目に突入した2021 年4 月、私は初めて大学病院の「外に出る」ことになります。4 月よりJCHO・福井勝山総合病院に常勤医として勤務することになりました。私のこれまでの医師としての経歴は研修医から消化器内科の1 年目にかけて全て大学病院で診療に携わっており、外の病院へ赴くのは外勤での外来業務に携わる時くらいのものでした。初めて大学病院以外の病院での診療にかかわることで、これまでの価値観が大きく変わりました。同じ消化器内科でも検査の内容や入院症例の疾患群などは大学病院とは大きく異なり、さらには消化器内科として以外にも一般内科としての知識・経験も必要になるため、日々悪戦苦闘しておりますが、逆に新たな発見・経験がその都度得られています。大学病院にいたときにはわかりませんでしたが、上級医の先生方が頼もしく見えるのはこのような経験を積み上げてきたからなのではないかと今では思えます。この新天地での新しい経験を、自分をさらに高める糧として、限りある時間の中で研鑽を積んでいこうと思います。

山下 順貴(2020年度入局)

あっという間に過ぎ去った1年

温かいご指導をいただき、充実した日々

2020(令和2)年4 月に第二内科・消化器内科に入局し、早くも1 年が経ちました。
入局して間もない頃に新型コロナウイルス感染症患者を大学病院でも受け入れることが決定し、初期研修を終えて主治医として患者さんを受け持つようになるだけではなく、昨今の医療情勢にも対応していかなくてはならないという、一医師としての責任を改めて強く感じました。
1 年を振り返ると、初めての主治医や外勤先での外来業務など新たな仕事に慣れることに必死で、あっという間に過ぎ去ったように思います。1 年前の自分と比べて少しでも成長できているのか、不安なことも多々ありますが、大学病院や外勤先の諸先生方やスタッフの方々に温かいご指導をいただきながら、充実した日々を送ることができています。
日々の診療で患者さんやその家族から「先生が担当でよかった」と言っていただけることもあり、それが非常に私の励みとなっています。今後もそのように言っていただけるよう、患者さんやその家族と良好な関係を築く意識を忘れずに尽力して参ります。

初めての市中病院勤務

2021 年10 月からは福井勝山総合病院での勤務となります。初期研修も含め、これまで大学病院でしか働いたことがない私にとっては初めての市中病院勤務となり、求められる医療や患者層の違いなどをしっかりと学び、患者さんによりよい医療を提供できるよう医師としてステップアップしていきたいと思います。
今年度は大学院にも入学し、診療以外の面でも新しく学ぶことが多い1 年になるかと思います。まだまだ未熟ではございますが、何事も疎かにならないように日々精進して参りますので、今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

勝木 歩(2019年度入局)

得られる機会と学びを大切に、向上を目指す

未熟さと成長を実感できる1年

2019(平成31)年に第二内科・脳神経内科に入局した勝木歩と申します。
昨年度は自分の未熟さと成長を実感できる1 年でした。研修医時代と比べて非常に専門性の高い世界でもがき続け、自分の実力のなさを日々実感させられました。そのような場面でも神経内科の先生方からはご指導いただき、苦難を乗り越えることで自身の成長が感じられ、感謝の気持ちでいっぱいです。これからは研修医など自分より下の先生方に自分が学んできたことを教えられるような医師を心がけて精進していきたいと思います。

未経験のことにこそ、多くの学び

これまでは独身として生活してきましたが、昨年度より家族を持つということで新しい気持ちで日々を営んでおります。妻とは共働きの身であり、家事などはお互いに分担して行っております。もともと私は料理がからっきしだったということもあり、当初キッチン周りの仕事は相手任せor 指示待ち人間という状況でした。しかしふとしたきっかけで、一人で料理に挑戦してみたところ、想像の10 倍苦戦を強いられましたがそれ以上に料理に対しての楽しみ、学び、上達したという達成感が得られました。普段の業務でも、未経験の症例こそ多くの学びがあることは常々感じており、これからも得られる機会と学びを大切にして日々向上を目指したいと思います。壁にぶつかることも多々ありご迷惑をかけることになるかもしれませんが、これからもご指導・ご鞭撻のほどよろしくお願いします。

並川 正一(2019年度入局)

地域医療の現場で飛躍の1年に

入局初年度に国際学会を経験

2019(平成31)年4 月に第二内科・消化器内科に入局し、早一年が経ちました。振り返ると初めての主治医、外勤先での外来業務など新たな仕事を覚えることに必死でいつの間にか1 年が過ぎ去っていた印象です。些細なことではありますが内視鏡検査も駆け出しの私にとって患者さんからの「先生のカメラはつらくなかったよ」との一言をいただいた時の嬉しさは鮮明に記憶しています。この1年は上級医の先生方には迷惑をおかけしつつも多くのご指導をいただき、病棟看護師を含めスタッフの方々には本当にお世話になりました。
また、2019 年5 月にはアメリカ・サンディエゴでの国際学会へ同行させていただき、最先端の治療、研究を目の当たりにし、まさにワールドクラスを実感することができました。入局初年度に国際学会を経験させていただける医局は全国的にも稀少ではないでしょうか。
この貴重な経験を今後の診療・研究に活かしていければと常々思っておりま
す。

初めての市中病院勤務

さて、この4 月からは異動により福井勝山総合病院で勤務をしております。研修医時代を含めてこれまで大学病院でしか働いたことがない私としては初めての市中病院勤務となります。初めはいささか緊張していましたが、勝山のアットホームな雰囲気のおかげかいつの間にか馴染むことができました。やはり大学病院と比べて患者層も違えば、求められるニーズも大きく異なり、このような考え方、治療方針もあるのかと驚きつつ新鮮な気持ちで診療に臨んでいます。10 月には公立小浜病院に異動になるため、この地域医療の現場でできる限り多くの知識、スキルを会得し、患者さんに還元できるように励んで参ります。
この1 年は診療に加えて、論文作成や研究会での発表も控えており次のステップへ踏み出していく年になると思います。決して何事も疎かにすることなく取り組んでいく所存ですので、今後とも引き続きご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

山本 有紗(2018年度入局)

初めての経験ばかりで目まぐるしく過ぎた1年

主治医として患者さんを救いたい

2018(平成30)年に第二内科・消化器内科に入局した山本有紗と申します。本年度も引き続き大学病院での勤務となり、先生方をはじめスタッフの皆さまにご指導いただきながら、日々診療に勤しんでおります。
昨年は、初めての主治医や外勤業務、国際学会(DDW2018)への参加など、初めての経験ばかりで非常に充実し、あっという間に過ぎ去った1 年でした。Common disease だけでなく、大学病院ならではの珍しい疾患や治療に難渋する症例を経験させていただく機会もあり、「主治医の頑張り次第で患者さんの人生が変わるんだから!」「若いうちにいろいろ勉強しておくと、その後の医者人生豊かになるよ!」、などと指導医の先生方からの熱い激励もいただき、眠い目をこすりながら夜な夜な調べものをしていたのも、今思い返せば良い思い出です。
研修医時代にはあまり論文を読むこともなかったのですが、入局してから英語の論文を読んだり(Goog ○ e 翻訳に頼ることも多々ありますが…)、最新の知見を学んだりと自分なりに学ぼうとする姿勢が身についたのは、主治医の責任感や患者さんを救いたいという気持ちが大きい要因なのかもしれません。

Cureだけでなく、Care の大切さを再認識

また、消化器内科ということもあり、がん患者さんと接する機会もしばしばありますが、がんを治すCure だけでなく、苦痛や不安を取り除いてQOL を高めるCare も、患者さんがより良い人生を送るために重要な役割を果たしていることを再認識すると同時に、その難しさも痛感しました。人間としても大きく成長できた1 年のように思います。
5 月の消化器病学会総会では、若手演題に参加し、全国の同年代の先生方と切磋琢磨しあい、非常に良い刺激になりました。大学院にも入学し、まだまだ新しいことが目白押しで、去年よりさらに充実した1 年になりそうです。日々笑顔で初心を忘れず、毎日コツコツ、さらにステップアップできるよう一生懸命頑張りますので、今後ともご指導・ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

前田 健一郎(2018年度入局)

趣味と実益を兼ねたルービックキューブ

さまざまな壁にぶつかった1年

昨年度は嵐のような一年でした。
病棟で主治医としての診療にあたり、外来で経過を観察し、臨床的に重要な症例は学会で発表し……と、書き出してみれば簡単ですが、ひたすら課題にぶつかっては自分の底の浅さを思い知るばかりでした。そのような中、先生方にはさまざまな場面でご指導いただき、誠にありがとうございました。
社会人としては、これまでの自己管理では業務に追い付かず、ご迷惑をお掛けすることが多々ありました。二十数年生きてきて情けない話ではありますが、いまだ最低限の作業にすら手を焼いている状況です。試行錯誤を繰り返し、わずかながら改善の兆しが見えておりますので、今しばらくお時間をいただけますと幸いに存じます。
今年度は福井県済生会病院にて先生方のご指導の下、少しでも皆様のお役に立てるよう精進してまいります。

おすすめパズル、ルービックキューブ

テーマが新入医局員紹介ですので、ルービックキューブの話をします。ルービックキューブは言わずと知れた立体パズルで、3 ×3×3に分割された立方体を一部回転させ、表面の色をそろえるというものです。私は17 歳のころからこのパズルに傾倒するようになり、初めは速解きをしていましたが、現在は特殊なパズルの解法作成を中心に楽しんでいます。場所をあまり選ばず、比較的安価に細く長く楽しめる上、一発芸に困らなくなるなど実益も兼ねられるためオススメです。
手を出しにくいと思われるかもしれません。しかし近年は初心者用の解法が進歩して10 ~ 20 の手順で1 分を切ることが容易となり、さらには7 つの単純な手順のみで完成させられる解法も編み出されました。また、スピードを追求せずとも、Commutator を利用した最小手数探しや M2/OP による目隠しなど、じっくり時間をかける楽しみ方もあります。
もしご興味を持たれた方がおられましたら、お勧めのキューブと解法のまとめを贈らせていただきますので、遠慮なくご連絡ください。よろしくお願いいたします。

松田 有左(2017年度入局)

地域医療に貢献できる医師に

ふるさとでの生活をエンジョイ

2017(平成29)年4 月に福井大学第二内科・消化器内科に入局した松田有左です。1 年間の大学病院での勤務を経て、今年の4 月から福井勝山総合病院に勤務することとなりました。新たな気持ちで日々の診療に励んでいます。大野市出身である私にとって、勝山市はとても身近な場所で、患者さん・医療従事者などにも知り合いが多く、驚くことが多々あります。また、大野・勝山の方言を聞くとなつかしく、ついつい自分も方言を使っている時があります。
奥越は、たくさん雪が降るので、私の通う小学校・高校の冬の授業は、裏山にスキーを担いで出かけ、自身で雪山を登って滑っていました。しかし、ここ10 年は福井から離れていたため、スノースポーツからも足が遠のいていました。今はスキージャム勝山や他のスキー場も近くにあるので、冬は時間があればスキーやスノーボードに行ければいいなと思っています。

さまざまな症例を通じて、経験値を増やす

まだ勝山総合病院に勤務して1 カ月ちょっとですが大学病院とはまた違い、地域に密着した医療を学ぶことができ、さまざまな発見があります。今までは消化器疾患を中心に診てきましたが、今は内科全般の知識を問われる疾患を診ることもあり、救急対応では交通外傷なども診ています。
いろいろな方に手助けをしていただきながら成長中ですが、この経験を活かし今後の診療に役立てるようにしっかりと吸収していきたいと考えています。さらに、上部消化管内視鏡検査などの検査も自分が行う出番の件数が増え、技術・知識も今まで以上に学び、常に向上心を忘れずに検査に打ち込んでいきたいです。まだまだ未熟者ではありますが、微力ながら少しでも貢献すべく誠心誠意努力する所存でございます。今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いします。

浅野 礼(2017年度入局)

「止まるんじゃねえぞ!」と自らを鼓舞

体力と精神力の限界に挑み続けた1年

昨年の同窓会誌の原稿を締め切りギリギリアウトで提出した後、1 年後は余裕をもって提出しようと心に誓ってから早くも1 年が経ちました。今年も周囲から「まずいですよ!」とやや本気で心配され、慌てて執筆させていただくこととなりました。
思い返せばこの1 年間は体力と精神力の限界に挑み続けた毎日でした。当番の日のたびに入院患者が増え、本気でお払いに行った方がいいのではないかと思ったほどでした。
ミスや不手際を繰り返し、「あのさぁ…」と連日お叱りを受ける時期もあり、これまで自分がいかに生ぬるい環境で生きてきたかを痛感させられ、そしてそのツケを払わされるような日々でした。
それでも何とかつつがなく入局2 年目を迎えられたのも、ひとえに先輩の先生方の支えがあったからと思います。そして、私が時折無茶なお願いをしても、「やりますねぇ!」と嫌な顔もせず引き受けてくれ、時に患者さんの診断や治療方針などについて一緒に悩んでくれる研修医の皆様にも大変感謝しております。まだまだ荒波にもまれている真っただ中ではありますが、「止まるんじゃねえぞ!」と自分を鼓舞しつつ、今後も精進してまいりたいと思います。

患者さんの笑顔が努力の糧

話は変わりますが、先日、例年は福井市内で開催されているパーキンソン病患者さんとの懇談会が敦賀市の中郷公民館で行われました。私が敦賀市で診療させていただいている患者さんたちも多数参加されており、貴重なご意見をお聞きしたり、外来診察では見られないような豊かな表情を垣間見ることができました。パーキンソン病などで手足が思うように動かしづらい患者さんのために、履きやすさを工夫した弾性ストッキングの試着体験もあり、大変好評をいただいていたように思います。
今後も患者さんたちの笑顔を少しでも多く見られるように頑張っていこうと励まされる貴重な機会でありました。

翠 洋平(2017年度入局)

一つ一つを積み重ねることで成長

自覚を持ち、後輩の手本となれるように

2017(平成29)年に第二内科消化器内科に入局した翠洋平と申します。本年度も大学病院での勤務となり、指導医の先生方の手厚い指導のもと、日々勉強させていただいております。思い返すと病棟業務、外勤先での外来業務、多様な検査・治療、学会発表や論文作成など、慣れない仕事内容ばかりで先生方やスタッフの方々にはご迷惑をおかけしたかと思いますが、いろいろな経験ができ、充実した1 年であったなと思います。それと同時に本当にあっという間に過ぎてしまったため、少しは成長できているのかと不安になることもよくありますが、焦らずに一つ一つの症例を大事にして経験を積み重ねていきたいと思います。
さて今年度からは第二内科に後輩として消化器内科、神経内科それぞれ1 名の先生が入局されました。これまでは一番学年が下であることをいいことに、好き勝手な発言を繰り返していましたが今後は後輩のよい手本になれるよう、また初期研修医の先生や実習生からの評判を落とさないためにもきちんと言葉を選んだ発言をしていこうと思います。

大学院でさらなる飛躍を目指す

また昨年は多くの国内学会や、ワシントンD.C. でのAASLDにも参加させていただき、先生方の研究の様子に触れることができました。臨床と研究どちらも手を抜かず真摯に取り組む姿に感服するとともに、いつかは自分もそのようになれるようにと刺激を受けました。
4 月からは大学院に入学し、また新しいことに挑戦する機会をいただけました。まずは今できること、与えられた仕事を丁寧にこなし、成長したいと思います。引き続きご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。

佐々木 宏仁(2016年度入局)

多くの患者を担当し、経験を積みたい

大学病院ならではの指導を受けて

2016(平成28)年4月より第二内科に入局し、福井大学医学部附属病院神経内科医員として職務に当たっております。僭越ながら学内就任挨拶を執筆させていただきます。
私は初期研修を2年間福井県立病院でローテートしましたので、昨年度が初めての大学病院勤務でした。病院が変われば電子カルテや病棟業務などさまざまなことも異なるため、慣れるのにとても苦労しました。それに加え外勤や学生の指導などもあり、仕事をこなすだけで精一杯でした。そんな中、多くの先生からご指導を賜り、なんとか初年度を終えることができました。
昨年度は約120人の入院主治医を務めることができました。初期研修では脳梗塞やギランバレー症候群など神経疾患の経験症例は少数でした。しかし、大学病院での1年間でALS、CBDなどの変性疾患や髄膜炎、てんかん、血管内リンパ腫など様々な神経疾患の診療に携わることができました。また診療だけではなく、経験症例を学会、研究会などで発表する機会も複数回いただきました。経験症例の多彩さだけではなく、学会発表やカンファレンスなどを通して、複数の指導医から丁寧にご指導頂けるのも大学病院ならではだと思いました。

院生としての研究にも意欲

本年度は昨年度にできなかったことが少しでも多くできるように頑張りたいと思います。臨床面では昨年以上の患者数を担当し、神経内科医としての経験を積みたいと思います。今後、(奨学金の関係で)嶺南の病院勤務も控えておりますので、先輩方の助けがない環境でも戦えるように少しでも知識と経験を積みたいです。
また今年度は日々の業務を早くこなし、日付が変わる前に帰宅できる日を増やしたいです。昨年度から大学院にも入学しましたが、院生としての活動は皆無でした。今年度は少しでも研究に時間を充てられるようにしたいと思います。
最後に、未熟者ではありますが、今年度もご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

村田 陽介(2016年度入局)

日々診療に貢献し精進

主治医として経験積む

2016(平成28)年4月に消化器内科に入局し、2017年4月をもって2年目を迎えることとなりました。この1年を振り返ると大変充実した1年間を過ごすことができました。
初期研修の2年間は担当医として働いてきましたが、4月初めから新たに主治医として働くことになりました。担当医時代は主に主治医のサポートを行うという気持ちでいましたが、主治医になってからは自分が診療の中心に立つこととなりました。治療を行うにしても大まかな方針は上級医と相談しますが、細かな方針は自分で考え、判断する必要に迫られる場合も多くなりました。
また、患者さんと接する際にも検査結果や治療方針の説明など初期研修医時代には行ってこなかった重要な説明も行うようになりました。主治医になりさまざまな症例を経験し、ここ1年では初期研修医時代と比べると格段に学ぶことが多くなりました。それでも主治医として自分が中心になって診療を行う上でまだまだ自分の知識が不足していることを痛感します。上級医や他の専門医の先生と治療方針などについて議論するとその知識の豊富さに驚かされることが多く、自分が10年、20年後にその知識に追いつけるのか心配になるほどです。自分はまだまだ努力が足りないと考えていますが、目標となるような先生方が身近におられるのは大変幸せなことだと思います。

さまざまな症例を学び有意義な1年

1年は振り返るとあっという間でしたが、さまざまな症例を学ぶことができました。消化器はもともと肝臓、消化管、胆膵など分野が幅広く、消化器内科を選ぶ上で大変魅力となっていました。1年目ながらさまざまな症例を経験させていただき、特に上級医の先生方にはご迷惑をおかけしたかもしれませんが、有意義な1年間を過ごすことができました。僅かながらですがこれからも、日々の診療に貢献し精進して行きたいと思いますので今後ともよろしくお願いいたします。

竹川 裕未(2015年度入局)

臨床に加え基礎研究も頑張りたい

2年目の後期研修スタート

2015(平成27)年度に第二内科消化器内科に入局しました。大学病院での後期研修がスタートして早くも1 年が経過し、指導医の先生の温かいご指導を受けながら、忙しくもやりがいを感じて勤務させていただけたことに感謝しております。2016 年より福井勝山総合病院に異動となり、須藤副院長先生のもとで2 年目の後期研修がスタートしました。新しい電子カルテや初期研修医の時以来の救急当直などに戸惑いながらも、周りの皆様に助けていただき、今ではすっかり勝山の生活に馴染んできました。

がん細胞の基本的操作に取り組む

さて、この春から大学院の研究の一環としてがん細胞(HepG2)の培養・保存などの基本的な操作を始めました。週に2 回の細胞培養を行っていますが、この一連の操作はなんとなくお菓子づくりに似ているような気がします。「4 ℃から取り出したMedium・PBS・Trypsin は室温に10 分以上置いておく―冷蔵庫から取り出した卵・バターを室温に戻しておく―」、「撹拌したTrypsin を2ml 加え、細胞に浸透させ4 分間静置する―温めておいた牛乳・小麦粉・砂糖を加えよく練り混ぜ、生地を寝かせる―」といった具合です。高校時代以来の実験操作は懐かしく、また、がん細胞とはいえ増殖しているのを目視できると少しうれしくなります。手間をかけたお菓子づくりとまではいきませんが、最近は早めに帰れた日や週末などに自炊をするようになり、それもまた楽しみの一つになっています。
まだまだ未熟者ではありますが、臨床に加え基礎研究分野の勉強も頑張っていきたいと考えております。

山口 智久(2014年度入局)

1年間の活動を振り返って

じっくり診断できる?!

福井大学でのスーパーローテート研修を経て2014(平成26)年に第二内科に入局しました。もともと神経領域に興味があり、初期研修で尊敬できる上級医に出会ったにもかかわらず、それでも優柔不断な自分は「神経内科のいいところは、じっくり時間をかけて診断ができるところ」という友人の言葉にも背中を押され、入局を決めました。しかし、友人が言ったことは、半分くらい嘘でした。
神経内科領域の疾患にも、急性期脳梗塞やギランバレー症候群など必要な条件を速やかにそろえて即断即決しなければならない場面があり、恥ずかしながら自分は不測の事態にすぐパニックになっていました。周囲の方々の助けがあってなんとか1年を乗り切ったという感じです。患者さんの未来がかかった切羽詰まった状況で、指導医やスタッフの方々のアドバイスをいただけたことがどれだけありがたかったかわかりません。

泰然とした人間に

昨年度は学会・懇親会での発表の機会も与えていただきました。制作過程において指導医の先生の「何時でもいいからスライドができたら送って!すぐ見て直して返すから」という言葉を聞いて、聞いたままに深夜に完成したスライドをメールで送ると、速攻で返信が来て驚きました。絶え間ない熱心さと、緊急時にもおおらかさを失わない先輩医師たちのもとで、研鑽を積める日々を楽しく感じています。
自分は今、初期研修医の先生やポリクリ学生さんを指導する立場でもあります。見栄を張らずに自分に教えられることは何でも伝える、そんな人間でありたいと思っています。

北﨑 佑樹(2014年度入局)

守・破・離(しゅ・は・り)

己の基礎を固めたい

2014年(平成26年)に第二内科神経内科に入局させていただき、はや1年間が経過いたしました。昨年度は初期研修が終わり、念願の神経内科医および主治医として勤務いたしましたが、当初の目標の3割も果たせず、自身の不甲斐なさと実力不足、および自己管理能力の至らなさに対し、反省の毎日となってしまいました。
己の基礎を固め、より精進していきたいと感じております。

「守」から「破」へ

自分は大学時代、剣道部に所属していました。感銘を受けた剣道用語のひとつに「守・破・離(しゅ・は・り)」というものがあります。
・守―教えを守り私意をさしはさむことなく、ひたすら基本を身につける段階。
・破―守の殻を破り躍進する段階。今までの教えを基礎とし、中核として、自己の知能や個性を発揮し自己の剣道を創造する段階。
・離―修行の結果、我が思いのままに行動し、規矩にはずれることなく、形や流儀流派にとらわれることもなく自由闊達に自己の剣風を発揮できる時代。
(参考文献:『守破離の思想』藤原稜三 著)
昨年度は「守」の1年間でした。 本年度も自身の未熟さゆえに、引き続き指導医の先生の教えを仰ぎ、文献を読み込む「守」の時代が続きそうですが、どこかで「破」として、神経疾患の病態や治療法に対する自分なりの新たな発見や、疑問点・改善点の抽出を行いたく思います。つまり学会発表と論文作成に取り組む次第です。
臨床を疎かにせず、探究心を持ちながら日々を送ることは非常に難しいものと思われますが、目指すは「離」です。診療ガイドライン作成です。自分の思いが少しでも第二内科神経内科に貢献できるのであれば、これ以上の幸せはないと思います。

赤澤 悠(2013年度入局)

1年を振り返って

臨床の土台を教えていただく

私は平成25年の4月より愛知の初期研修を終えて、福井大学第二内科に入局させていただきました。消化器内科として働きだしてから約1年が経ちましたが、あっという間でした。その中でも多くのことを経験でき、勉強させていただいたと感じます。それも右も左も本当に分からなかった私を熱心に教えていただいた上の先生方の存在があったからこそだと改めて実感いたします。愛知での初期研修では2年間で2か月しか消化器内科をローテせず、さらに内視鏡も全く触ったこともありませんでしたが、本当の一から上部消化管内視鏡、また下部消化管内視鏡、肝生検など教えていただきました。また日々の診療においてもほんのささいな治療内容、方針、考え方なども上の先生方に教えていただき、この1年ではまだまだ未熟ですが、今後の臨床としての土台を教えていただいた1年であったと感じております。

同期がいないからこそ

臨床に関してはこの1年間は人数が少ないこともあって、さらに忙しい時期や慣れない時期もあり、同期もおらず悩むこともありましたが今考えると、私にとっては逆にありがたいことも多くありました。数多くの症例を経験でき、さらに上部内視鏡、下部内視鏡においても多くの症例を経験でき、症例、また教えていただくことも独り占めすることができました。また、あらゆる症例について地方会やさまざまな研究会で発表させていただきました。これも同期がいないことより、逆に数多く発表させていただくことができ、まだまだ未熟で慣れませんが、経験を積むことができました。
この1年間を振り返ると本当に時間が過ぎるのが早く、成長できたかどうかと不安に感じます。ただ臨床、発表、論文の書き方などすべての分野で上の先生方に学ぶことが多く、熱心に教えていただき、消化器内科としての基礎の基礎を教えていただいたように感じます。まだまだ未熟ですが、何事にも全力でかつ、がむしゃらに取り組んでいき、初心の心を忘れず、一日でも早く一人前になれるよう、上の先生方に少しでも追いつける様に精進していきたいと思います。

齊藤 恭志(2012年度入局)

大きなやりがいと達成感

モチベーションを奮起

平成24年4月から入局させていただきました。早く一人前の消化器内科医師として皆様のお役に立てるように頑張っております。日々皆様にはご指導いただき、多忙ではありますが充実した毎日を送らせていただいております。
入局してからのこの一年間を振り返ると、初めて主治医として患者様を担当させていただき、内視鏡検査や治療などを行わせていただいたり、お粗末ではありますが地方会での発表をさせていただいたりと実に多忙でした。特に学会発表は金沢で開催され、多くの先生方の前で発表を行わせていただきました。人前に立つ機会はあまり経験がなかったため、大変緊張しましたが、やり終えた後の達成感はこれまでにないほど大きなものでした。
またJDDWなどの全国的な学会にも参加させていただきました。どうしても日々の診療だけに没頭しがちであった身には、全国からの同胞が集い、素晴らしい学術的な発表を行っている姿を見ることは、臨床家でもあり、研究家でもなければならない医師としてのモチベーションを奮起させてくれるものでした。

チーム医療の大切さ

この一年間、内科医師として働いて感じたことは、チーム医療の大切さでした。臨床の現場は自分一人では解決できないことばかりであり、他の医師のみならず異業種のスタッフの方々と協力して診療にあたるケースを多く見受けます。しかし、お互い協力して問題解決に取り組むことで、困難な問題も解決し、チーム内での連帯感の高まりも実感することができたことは、じつに有意義であったと感じております。
これまで先輩の先生方や同僚、その他のスタッフの皆様から学んだことを生かして頑張っていきたいと思いますので今後もよろしくお願いいたします。

有塚 敦史(2012年度入局)

どれもが糧となる貴重な経験

第二内科の良さを実感

私は2012(平成24)年4月に第二内科(消化器内科)に入局させていただきました。
教育熱心な指導医の先生方をはじめ、頼りになる同期の仲間たちにも囲まれ、非常に充実した毎日を送っています。入院主治医を担当することになり、初期研修医の頃と比べ、責任の重さを痛感し、自分の力不足に落胆することも多々ありますが、素晴らしい環境のもと、楽しく仕事をさせていただいております。今では、第二内科に入局して本当に良かったなと実感しています。
この1年で、上下部消化管内視鏡検査・内視鏡処置(ESD、EMR、ERCP、EUS-FNA etc)の介助・肝生検・RFA/PEITの介助・入院診療・外勤先での外来診療・当直業務・地方会などでの学会発表など、数々の経験をさせていただきました。日々勉強になることばかりであり、どれもが自分の糧となる貴重なものとなっています。

世界を肌で感じる

なかでも、最も印象に残っているのは、2012年11月にボストンで開催されたAASLD(米国肝臓学会)に同行させていただいたことです。中本教授、松田先生、内藤先生、野阪先生と共に学会に参加し、世界の凄さを肌で感じることができました。夜には教授に美味しいロブスターをご馳走していただきました。
今後は、これまで学んだことを活かし、さらに成長できるようより一層精進していきたいと思いますのでご指導・ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。

野阪 拓人(2012年度入局)

小春日和に思うこと

正解の選択

私は2010年に福井大学医学部を卒業し、2年間の初期研修期間を経て、2012年4月、福井大学第二内科消化器内科に入局いたしました。入局して早1年が経過しましたが、「光陰矢の如し」とはよく言ったもので、それは季節の移ろいを感じることも忘れ、月日を振り返るいとまも惜しむほどでありました。
その私が今、切に思うことは、この第二内科に入局する選択をして本当に良かった、この一言に尽きるのではないでしょうか。

world levelを痛感

そのような考えに至った経緯に移ります。1つ目は、日常臨床で幅広く数多くの症例を経験し、検査・治療に携われたことです。その方の人生を左右する入院から退院までにかけて、主治医としてさまざまな思いや考えを巡らせ、時には治療による改善を喜び、時には状態悪化で落ち込み、ふさぎこむときもありました。多くの疾患が絡んだ複雑な病態を解明し、それぞれに治療方針を計画し加療することは何よりも甲斐があることだと思います。2つ目には学術活動が挙げられます。2012年11月には米国ボストンのAASLDに同行させていただきました。最初に目に飛び込んできたのは会場の規模や、ボイルされたロブスターのサイズもさることながら、最新治療および研究に対する各国聴衆の熱意でした。世界中で最新の発表報告に立ち見はもちろんのこと、通路に及ぶまで皆がこぞって聞いていました。その雰囲気の中で、中本教授と内藤先生が堂々たる姿で発表されているのを拝聴し、感銘を受け、これがworld levelと痛感し、同時にいつかまた同じような舞台で各国の聴衆の注目を浴びたいという目標も生まれました。
この1年は実り多い月日でした。さまざまな目標に向かいこれからも日々邁進いたしますのでよろしくお願いします。

田中 知子(2012年度入局)

 第二内科に入局して

厳しくも温かい指導

私は2010(平成22)年3月に福井大学医学部を卒業し、福井大学医学部附属病院で2年間の初期研修を行い、2012年4月に第二内科に入局させていただきました。
入局後は指導医の先生方から日々厳しくも温かい指導を受けながら、毎日楽しく診療を行うことができました。

笑顔を忘れず、一人前の医師に

今後は一人前の消化器内科医になれるよう笑顔を忘れずに頑張り自分のできる限り貢献できたらと考えておりますので何とぞよろしくお願い申し上げます。

内科学(2)研究室

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