福井大学医学部

分子生理学(生理学1)

教育内容紹介

私たちの身体は、細胞、組織、器官から成り立っていますが、これらの各要素は、それぞれ、固有の働きをしています。たとえば、心臓は血液を全身に循環させる働きをしているし、皮膚は身体を乾燥や下界の刺激から守る働きをしています。また、味蕾の細胞は、有益、有害の食物を区別し、消化を促す働きをします。このような、細胞、組織、器官の固有の働きを「機能」といい、生体の機能を明らかにする学問分野を「生理学」といいます。病気とは、私たちの身体各要素が正常に機能しなくなった状態ですが、病気を理解するためには、まず、私たちの身体各部の正常の機能を理解しなければなりません。各器官(臓器)や細胞の機能がどのような仕組み(メカニズム)で生まれてくるのか、これらは生命現象を理解する本質的な課題でもあります。当研究室では、このような課題に対し、原理に立ち戻り、深い理解が得られるような教育を目指しています。分子が細胞内や生体膜という環境に置かれてどのようにして機能を発揮しているか、また、細胞が組織化されてどのような器官としての機能を持つに至るか、その普遍的な法則は物理化学の言葉で書かれています。断片的な知識に終わるのではなく、じっくりと体系を組み立てて理解してもらうことが必要と考えます。

分子生理学(生理学1)研究室

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