アカパンカビについて詳しく知りたい方は、本学の図書館が企画した研究室リレーの紹介を見てください→PDFファイル。
菌類ウイルス学のモデル実験系の利点を生かした、ウイルス・糸状菌間の相互作用研究
菌類ウイルス学では、病原糸状菌を病気にして、有用植物への病原力を低下させる菌類ウイルスの探索が精力的に行われているが、その試みはほぼ失敗に終わっている。その最大の理由の一つは、優れた菌類・ウイルス解析系が極めて少ないためである。私たちは本課題を克服するために、「１遺伝子１酵素説」で有名なモデル糸状菌のアカパンカビに着目し、世界で初めて本菌に感染する菌類ウイルスを発見し、同種異種ウイルスをアカパンカビに人為的に導入する新たな実験系を構築した（Honda et al, Nature Comm, 2020）。当領域では、この構築した菌類ウイルス学のモデル実験系を用いて、ウイルス感染応答を促進させる遺伝子、逆に、抑制するマスター遺伝子を同定し、これらを遺伝子操作して、病徴を人為的に制御するツールの開発を行っている。
キーワード
菌類ウイルス、アカパンカビ、生物防除
