福井大学医学部

医療人文学(ドイツ語)

研究内容紹介

本研究室は旧福井医科大学のドイツ語教室を前身としていますが、これまで18年にわたり「ドイツ啓蒙主義研究」と「現代生命論研究」を中心に、ドイツ思想史の諸断面を現代的な視点から検証してきました。具体的には、一方でドイツ啓蒙主義における知の再編成をめぐる概念史的研究、特にカントの人間学‐地理学思想の全体的な解明を行なって成果を挙げました。他方ではドイツ語圏で1920年代以降に展開された生命思想の批判的な検討、特にマックス・シェーラーの人間学-倫理学思想の検証を推進しています。さらにそれを補完するためにA・シュヴァイツァーの「生命への畏敬」理念に着目し、特に「越境者としてのシュヴァイツァー」という実存論的解釈を模索しています。これらの思想史研究を医学準備教育と摺り合わせながら「医療人文学」の根本課題、すなわち古今東西の「人間性(humanity, human nature)」理解の変遷に関する通時的-共時的な研究に取り組んでいます。なお、近年はその一環として、三木清の人間学思想を研究の中心に据えています。

主要研究テーマ

哲学的人間学および応用倫理学,概念史・出版文化史

上記の研究概要および研究業績をご参照ください。

医療人文学(ドイツ語)研究室

TEL
0776-61-3111