福井大学医学部

環境保健学

研究内容紹介

主要研究テーマ

環境・産業化学物質による発がん機構の解明

一般環境や産業現場に存在する化学物質には、発がん性を有する物質が多く存在する。本研究では、化学物質に曝露した動物の組織や培養細胞を用いて、DNA損傷、細胞死抑制、がんに関連する遺伝子やマイクロRNAの発現などを解析して発がん機構を解明する。これらの成果をもとに、新規化学物質の発がん性の予知法や、曝露を受けた個人のリスク評価法の開発を目指す。
担当:平工、崔

繊維・粒子状物質による呼吸器疾患の分子機構の解明

繊維・粒子状物質(石綿、ナノ素材、金属化合物など)は吸入曝露により呼吸器に蓄積し、慢性炎症を起こして線維化や発がんなどをもたらす。実験研究では、これらの物質に曝露した動物の肺組織や培養細胞を用いて、呼吸器疾患の分子機構を解明する。また、曝露を受けた作業者などを対象とした疫学研究や臨床研究を行い、疾病のリスク評価法や予防法の確立を目指す。
担当:平工、崔

妊娠中の喫煙の次世代影響に関する分子疫学研究

我が国では近年、低出生体重児が増加しており、母親の喫煙は重要な原因である。胎児期の低栄養や発育遅延は、成人期の高血圧や糖尿病などの慢性疾患の危険因子である。本研究では、近年急速に普及している加熱式たばこによる子どもの出生時体重への影響を疫学研究で明らかにする。また対象者の血清を用いて、低体重出生のリスクを予測するバイオマーカーの開発を目指している。
担当:平工

感作性物質の分類とQSAR

日本産業衛生学会が勧告する許容濃度には化学物質の感作性に関する項目もある。この感作性に関する化学物質の分類の世界的な動向をふまえてupdateを行っている。また、化学物質の構造から、その化学物質が感作性を有するかどうか予測する定量的構造活性相関(Quantitative Structure-Activity Relationship:QSAR)モデルの開発を行っている。
担当:佐藤

気候療法・地形療法による健康増進に関する研究

ドイツ・ミュンヘン大学の気候療法・地形療法を基に、日本人向け気候療法プログラムを独自開発し、心身機能への影響と健康増進に関するフィールド研究を行っている。
担当:金山

 

環境保健学研究室

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